ヒト胆嚢小細胞癌のヌードマウス移植系の樹立

    Nishime C, Ohnishi Y, Suemizu H, Tamaoki N, Suematsu M, Oida Y, Yamazaki H, Nakamura M, Ueyama Y, Kijima H.
    Gallbladder small cell carcinoma Xenograft established by serial transplantation in nude mice.
    Anticancer Res. 2006 Jan-Feb;26(1A):79-83.

    “ヒト腫瘍/免疫不全マウス移植系”は、@抗がん剤スクリーニングを始めとするがんの治療研究、A機能性腫瘍・腫瘍随伴症候群の研究等に代表されるヒトがんの特性研究、Bヒトがん関連遺伝子の解析等への応用などに有用であることが知られている。これまで我々は臨床的に希少な症例を含め様々なヒト腫瘍について異種移植株を樹立しそれらの株の有用性について報告した。
    胆嚢小細胞がんはAlbores-Saavedraらによって初めて報告された臨床的に極めて稀な症例である。今回、我々は胆嚢小細胞がんの異種移植株を樹立することに初めて成功し、樹立した株は臨床材料とよく似た病理組織学的特徴を保持したまま20年以上、継代・維持することができた。胆嚢小細胞がんに対する標準的な治療法は未だ確立されておらず、今回、我々が樹立した胆嚢小細胞がん株“GB-04-JCK”は新たな治療法の開発に有用であると考えられる。


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    A:樹立した胆嚢小細胞がん“GB-04-JCK”のH.E染色像
    B:GB-04-JCKの継代10代目のH.E染色像
    C:免疫染色によりargyrophil neuroendocrine granulesが確認できる
    D:電顕像よりelectron-dense neuroendocrine granulesが確認できる